人によって呼び方が違う物・名前はどこから来てる?

皆さんこんにちは、普段配信を担当しているアポロ・プロダクションのスタッフKです。(Vtuber講座を制作中のKとは別のKでございます)

さて‥気付けばもう3月です。突然暖かくなってきて、もうすぐ桜が咲く頃なのかと感じてしまいますね。

今回は「人によって呼び方が違ったりするもの」というのがテーマのお話です。

分かる人にとっては「なんだそんな事」と思われるかもしれない初歩的な内容ですが、お付き合い頂けると嬉しいです

(※配信担当の筆者の経験則による感想も多く含みますので、会社全体の主張というわけではない事はご留意ください)

まずはこちら、映像のケーブルです

こちらのケーブルには大きく3通りの呼ばれ方があります。

●BNCケーブル

●同軸ケーブル

●SDIケーブル

主観ですが、BNCケーブルと呼ぶ方が一番多く、次いで同軸ケーブルかなと思います。

ではそれぞれ説明していきます。

BNCケーブル、これは何から来ているかと言うと「BNCコネクタ」という先端の部品を指しています。

実はケーブルそのものの名前かというと微妙なところではあります。

回転させてロックする事が可能で、抜けてしまうのを防止できる優れものです。

次にSDIケーブルの方を説明しますと、

SDIというのは中を通っている信号の規格の事を指しています。つまり、これも厳密にはケーブルの事を指しているわけではありません。ただ、SDIケーブルと呼ぶ方も確かに業界にはいますし、言われたら何の事を指しているのかはすぐ理解できます。

そして同軸ケーブル、これはケーブルの構造から来ています。

円筒状の中に同じ軸として複数の導体が一本になっている・・・。と聞くとなかなか分かりにくい話ですが「同じ軸になっているから」と適当に考えて頂ければ良いと思います。

つまり、同軸ケーブルこそが本当にケーブルそのものの事を指していると言っても差し支えはないと思います。

さて、ここからは便宜上の話になります。

もちろん、現場で「同軸ケーブルを出して」とでも言えば、9割期待通りのものが出てくれるかと思いますので、同軸ケーブルでも全く問題ありません。

ここで、配信の現場で何を一番重要視すべきかという観点で考えてみると、やはりきちんと「接続できること」が大事だと思います。まずはコネクタが一致していなければ、接続する事は不可能であると考えます。そのため、私個人としてはどちらかというとBNCケーブルと呼ぶ派ですね‥!

大変細かい話をしてしまいましたが、同軸でもSDIでも配信の現場ではまず伝わるのでそこまで問題はないのかなとは思います。人によってはSDIケーブル?それは違うよ!という方もいるとは思いますし、気持ちは分かるので、自分はBNCケーブルと呼ぶ事が多いですね。

(同軸とBNCで間違いだと指摘してくる人はおそらくいないんじゃないかなと…)

ちなみに余談ですが、テレビに繋いでいる「アンテナケーブル」と一般的に呼ばれているのも実は同軸ケーブルだったりします。しかしBNCコネクタではありません。でも同軸ケーブルであるという点は一致しています。

同軸ケーブルと一言で言っても、使われている場面が多く範囲が広いんですよね。

さて、続いては音声のケーブルにも目を向けてみましょう。

音声のケーブルと言っても各種ありますが、今回はこちら!

こちらは主に2通りの名前で呼ばれているかと思います。

●XLRケーブル

●キャノンケーブル

では説明していきます。

キャノンケーブル、これは単純にアメリカの「キャノン」という会社が作ったからそう呼ばれています。

日本のカメラのCanon(キヤノン)社は全く関係ありません。

つづいてXLRケーブル

これはまたしても「コネクター」の事を指しています。

主に3本ピンのものが使われ、こちらもロックが可能で抜けてしまうのを防止する事が出来ます。

(番外)また、レコーディングスタジオなどで「マイクケーブル」と呼ばれているのを耳にした事があります。

これは単純に用途の話ですね。確かに、マイクに使用される事が多いケーブルですが、マイク以外に使われる事も多く、適切な呼称かというと微妙かもしれません。

ちなみに、電源に使われる事もありますので、音声だけのケーブルというわけでもないのです。

先程のBNCケーブルの話の流れからいくと、XLRケーブルと呼ぶ方が適しているようにも思えるのですが、

こればかりはXLRと呼ぶよりキャノンと呼ぶ方が圧倒的に言いやすいため

現場ではキャノンケーブルと呼んでいる方が大多数を占めていると思います。

さてつづいてはこちら!今度はケーブルではありませんが‥

(過酷な現場を潜り抜けてきた折り畳みコンテナ)

こちらは中に機材を入れて運ぶためのコンテナ(箱)です。

私はこの業界に入った当初、周りに「プラケ」(プラスチックのケース)と呼ぶ方がとても多く(というより全員と言って良いレベル)

プラケという名称が頭に刷り込まれていたので、初めて「オリコン」と呼ぶ方と仕事した際には最初何の言葉か全く分からず、「オリコンシングルチャート!?」「オリハルコン!?※」と驚いてしまいました。

(※よくゲームなどファンタジー世界に登場する合金金属です。以前は架空の物と思われていましたが、最近では実在したという有力情報があります)

折り畳みコンテナと呼ぶ方が厳密には正しいらしいのですが、「プラケ」と呼んでしまう事が自分は多いですね。

こんな経験のある方、いますか…?いませんかね?

そして続いては、

これは呼び方の違いというより明確な間違いなので、テーマとは少しズレてしまうのですが、場合によっては重大なトラブルにもなり得る話です。

インターネットに必要な機器、「ルーター」と「ハブ」を間違えてしまっている方が稀にいらっしゃいまして、

「ルーターが必要です」という指示でルーターを持ち込んでも、必要なのはハブだった、という事は実は割とあります。

そのパターンなら問題はありませんが、逆だと重大なトラブルになる可能性があります。

(上:一般的なハブ 下:一般的なルーター)

(スイッチング)ハブとは、簡単に言えばひとつのネットワーク内で出入口を増やす、中継器です。

ルーターは、異なるネットワーク同士をつなぎ、通信ルートを整備する役割を担っており、それぞれの機器(PCなど)の通信に必要なIPアドレスを割り振る事ができます。

インターネットに複数の機器を接続させるには、ルーターが必要になります

ルーターには、ハブの機能もついている物が多くありますが、逆にハブにはルーターの機能はないのです!

配信の現場が、元から配信も可能な常設スタジオでもない限り、または明確に不要とハッキリ言われない限りは、基本的に配信担当はハブを当然のように現場に持ち込みます。

それでも、当日現場で初めてルーターが必要だと判明したら・・・。急いでルーターを取りに行くなどの対応をする必要が出てきます。準備時間が短かったりすると大変です。

そんな経験された方、いますでしょうか?

ちなみに、こんなトラブルを避けるにはロケハンや打ち合わせが重要ですね。実際に事前に現場のネット環境を把握していれば、ルーターが必要かどうかは分かるはずです。

以上です!

人によって、機材の呼び方の違いがあるというテーマのお話でした(最後は単純な間違いではありますが‥)

認識の違いでトラブルが発生したりヒヤヒヤするような場面ってありますよね。

お互いなるべくそのようなトラブルに遭いたくないと思いますし、相手が分かりやすいような言葉になってるかな?噛み合っているかな?と、意識して認識に違いが出ないよう気を付けています。

とにかく認識のすり合わせって大切ですよね‥。

長くなってしまいましたが目を通して頂き、ありがとうございました。

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